Japanese
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特集 救急患者の取扱い方
腎不全と水分・電解質アンバランスの処置
Treatment of renal failure, water and electrolytes imbalance
前川 正信
1
,
松永 武三
1
,
河西 宏信
1
,
甲野 三郎
1
,
結城 清之
1
,
辻田 正昭
1
,
井上 堯司
1
,
平林 国男
1
,
大道 彰
1
,
早原 信行
1
,
中西 純造
1
Masanobu MAEKAWA
1
1大阪市立大学医学部泌尿器科教室
pp.967-971
発行日 1967年7月20日
Published Date 1967/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204353
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はじめに
腎不全の治療を論ずるには,ここ数年を境として周囲の条件が格段に改善されていることを念頭におかなければならない.すなわち,1)各種電解質溶液の入手が容易になつた,2)腹膜灌流法のための灌流setおよび灌流液の商業製品が出そろつた,3)性能のよい国産の人工腎血液透析装置を利用できるようになつた.等々により,今や慢性腎不全の長期積極的管理すら可能となろうとしている.したがつて,腎不全管理について正確な知識をもち,血液透析および腹膜灌流法を積極的にタイミングよく応用すれば,急性腎不全による死亡を大幅に減少せしめうるであろうし,さらに慢性腎不全に対しても確実に延命効果を期待しえるであろう.
そこで自験例を中心に,腎不全に対する検査の進め方と管理の大要を記載し,さらに主としてdialysis (HaemodialysisおよびPeritoneal dialysis)の効果を施行症例について検討してみよう.
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