グラフ
妊娠末期の急性骨髄性白血病
宮野 誠
1
,
西村 恒夫
2
1東京医科大学産科婦人科学
2東京医科大学内科老年病学
pp.538-540
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205063
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症例は妊娠9カ月に突発し,発病14日・紹介入院52時間で死亡した急性骨髄性白血病である。経過が急速で確定診断が間に合わず,白血病の治療を全く行なわなかつたので,典型的な臨床症状・血液像・組織像が見られた。
谷○容○。満23歳,初妊婦。妊娠11〜13週に軽度の「つわり」。胎動初感20週3日。妊娠33週5日より軽度発熱・全身倦怠・食思不振,盗汗があり,感冒として治療を受けたが軽快せず,34週2日より歯齦出血,同6日より腰痛および血尿,35週0日より約10時間毎に38〜40℃に達する弛張熱があり,同2日に腎盂炎疑診,同3日に右胸痛・咳嗽・黒色下痢便があり,本学霞ケ浦病院産科に紹介され,直ちに入院した。
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