指標
ひと子宮血管系に関する研究—非妊子宮における血管構築について
高田 道夫
1
,
松本 和夫
1
,
亀森 英武
1
Michio Takada
1
1順天堂大学産科婦人科学教室
pp.341-348
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205033
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
子宮は性腺のtarget organとして妊卵着床の準備環境を周期的に形成している。また一旦妊卵の着床をみれば,子宮—胎盤系,胎児—胎盤系という新たな機構の参加するなかで,その機能保持に第一義的な役割りを果たす。さらに妊娠経過の終極において子宮収縮,胎児ならびに付属物の娩出,産褥子宮復古という現象を伴う。これら一連の過程は他臓器には見られない,きわめて多彩な変化であると同時にその変化の秩序的,合目的なことには目をみはるものがある。子宮血管系はこの劇的な変化に対して,いかに適合するのであろうか,また適合するためにいかなる基本的構築を用意しているのであろうか。この方面の検索はきわめて少なく,本邦においては皆無といつてもいいすぎではない。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.