薬の臨床
婦人科外来手術に対する静脈麻酔について—CT 1341, Thiamylal, Propanididの比較検討
並木 昭義
1
,
中村 紘一
1
,
山下 衛
1
,
森 和郷
2
,
高橋 長雄
3
Akiyoshi Namiki
1
,
Kazugo Mori
2
,
Takeo Takahashi
3
1旭川市立病院麻酔科
2森産婦人科病院
3札幌医科大学麻酔学教室
pp.239-244
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205018
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子宮内容除去術はほとんどが婦人科外来において手軽に行なわれている。この手術に対する麻酔法には,局所麻酔法,吸入麻酔法,静脈麻酔法があり,静脈麻酔が最も好んで用いられている。これに使用される静脈麻酔薬として必要な条件は,呼吸循環系に抑制がないこと,十分な麻酔深度が得られること,覚醒がすみやかなこと,術中,術後の合併症および副作用が少ないことなどである。従来よりthioburbiturates (Isozol®, Ravonal®)が広く使用されている1)が,呼吸循環系の抑制,覚醒後の宿酔が強いなどの欠点を有している。近年,その欠点を補うべく新しい静脈麻酔薬の開発が行なわれた結果,非バルビタール系の麻酔薬としてketamine HCI2),engenol誘導体propanidid3)4)2種のpregnandioneからなるステロイド麻酔薬CT 1341(Althesin®)5)が開発され,実用されている。またneuroleptanalgesia6)を使用した報告もある。われわれは今回,CT 1341, thia—mylal, propanididを同手術に使用し,上述した必要な条件につき比較検討したので報告する。
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