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臨婦産相談室
宮原 忍
1
,
一戸 喜兵衛
2
,
高田 道夫
3
,
安達 寿夫
4
1東京大
2和歌山医大
3順天堂大
4東北大
pp.246-250
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205019
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【質問】妊娠末期における軽い下肢の浮腫は,蛋白尿,高血圧所見のない場合,治療を要するか否か,お教え下さい。
【解答】
妊娠末期には,浮腫は最も多くみられる徴候で,古くは「妊娠すれば"むくみ"の出るのはあたりまえ」といわれていたことは,周知の通りであります。その後,妊婦の健康管理の重要性が強調されるにつれ,浮腫を妊娠中毒症の徴候として重視すべきであると考えられるようになり,日本産科婦人科学会妊娠中毒症委員会の妊娠中毒症の分類においても,このような立場に立つております。また,潜在的な水・電解質の蓄積を知るため,体重増加に注目されるようになり,また下肢に圧痕を生ずる浮腫の有無よりも,体重の方が全身の状態を反映しているという考えから,妊娠末期に1週間500gを越える体重増加をみる場合は,病的とすべきであるとの主張も多くなされるようになりました。
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