特集 産婦人科プリンシプル
産科編
胎児環境と体外環境への適応の機序
東條 伸平
1
,
林 要
1
Shimpei Tojo
1
,
Kaname Hayashi
1
1神戸大学医学部産科産人科学教室
pp.757-764
発行日 1973年9月10日
Published Date 1973/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204879
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平和な子宮内環境から外界に娩出された新生児は,はげしく変動する外的刺激に適応しようとして,その体内にまさに無数の解剖学的,生理学的,あるいは生化学的,内分泌学的変化や混乱が生じてくる。
たとえば子宮内環境下では,呼吸エネルギー源,排泄などの機能を胎盤機能を介して母体に依存していた児は分娩後きわめて短期間のうちに,自ら呼吸をはじめ,その血行循環も胎児型から成人型に移行しなければならない。
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