グラフ
家兎卵黄表層隆起現象—体外受精卵
林 基之
1
,
岩城 章
1
,
沖永 洋子
1
,
野沢 あき子
1
1東邦大学医学部産婦人科学教室
pp.584-585
発行日 1973年7月10日
Published Date 1973/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204852
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位相差顕微鏡により,第1極体形成後,卵黄表層隆起現象を発見した。この現象は20〜40分位つづく。ここから第2極体がでるのではなく,第1極体附近におこることが特異といえる。この隆起の生理的意義は不明である。
ステロイドとの関連について追及してみた。PGF2α注入直後より陣痛発来までの期間では血漿proges—teroneは概して低下するものが多かつたが,estra—diolは上昇するもの,低下するものなどがあり,その動きに一定の傾向は認められず,それと臨床効果との関係を説明することが困難であつた。陣痛発来とホルモン動態との詳細が判明してない現時点ではこれは当然の帰結であるので,今後の研究にまちたいが,陣痛発来後はprogesterone,estra—diolともに低下するものが多く,特に流産成功例ではこの傾向が強かつた。これは子宮収縮特に流産にともなう二次的な変化とみるべきであろう。
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