今日の産婦人科
産婦人科とショック
真木 正博
1
Masahiro Maki
1
1弘前大学医学部産科婦人科学教室
pp.587-592
発行日 1973年7月10日
Published Date 1973/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204853
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産婦人科の日常診療においてショックほど恐しいものはない。他科領域のショックは多くの場合,たとえば心原性ショックでは,自宅でショック状態になつて,あるいは外傷性ショックでは路上で交通事故を起こして,それから病院に運びこまれるといケうースが多い。このような場合の処置は精神的には比較的気が楽なものである。
ところが,産婦人科領域では,特に産科領域では,元気そのもので入院したきた患者が思いもよらない時に突如としてショック状態となり,時には死亡してしまうことすらある。大へん気の重い話である。しかも,他科領域に比してこのようなショック患者に遭遇する頻度は高い。
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