臨床メモ
呼吸窮迫症候群の迅速予知法
竹内 久弥
1
1順天堂大学産婦人科
pp.124
発行日 1973年2月10日
Published Date 1973/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204778
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呼吸窮迫症候群(RDS)は新生児,ことに未熟児の疾患のうちでも重要なものの一つであるが,これが肺胞内の界面活性物質の欠乏または減少によつて起こり得ることが知られ,Gluckら(Amer J.Obstet.Gynec.109,440,1971)が羊水中のlecithin/sphingomyelin比(L/S比)を見ることで肺硝子膜症の予知が可能であると報告してからはこの面での検討が盛んとなつている。
最近,羊水中の界面活性物質を迅速,簡便かつ安価に定量する方法がCalifornia大学のClementsら(NewEngland J. Med,286,1077,1972)によつて考案された。この方法は界面活性物質がエタノールの存在のもとに安定した気泡を形成する作用のあることを利用したものである。
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