研究
IUD挿入中の妊娠,その脱出ならびに副作用のための除去例—当院におけるIUD (intrauterine device)の臨床成績・第2報
村山 茂
1,2
,
根本 謙
1
Shigeru Murayama
1,2
,
Ken Nemoto
1
1東京電力病院産婦人科
2慶大医学部
pp.77-83
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204772
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東京電力病院において1960年,(昭和35年)より1969年(昭和44年)に至る10年間に373例に対し833回のintrauterine device (IUD)の挿入を行なつた。総使用年数は882婦人年であつた。1回当りの挿入期間は平均13.1月となる。この詳細については既に報告した。さてこれら症例中に(I)失敗例として挿入中の妊娠(15例),脱落後の妊娠(9例),脱落のみ(4例)計28例が認められた。これはIUDを使用するもその本来の目的である避妊を達成し得なかつた症例である。
次に(II)挿入後出血,疼痛その他の障害のためにIUDを継続使用できず除去した症例が10年間に合計81例あつた。この両若について詳細な検討を行なつたので報告し,今後のIUD使用の参考に供したい。
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