症例
星芒状血管腫(vascular spiders)合併妊娠例
加藤 順三
1,3,4
,
河本 至誠
2,3
Junzo Kato
1,3,4
,
Makoto Kawamoto
2,3
1帝京大学産婦人科教室
2東京大学産婦人科教室
3元日赤産院
4元東大医学部
pp.805-808
発行日 1972年9月10日
Published Date 1972/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204678
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妊娠時の皮膚疾患の合併症として,多くのものが記載されている。血管クモ状腫vasular spidersが妊娠中に出現し分娩後消失することを記述したのはCorbett1)(1714)が最初で,その後かなりの報告2-5)がみられたが,Bean6)(1948)は妊娠時皮膚血管変化特にvascularspidersと手掌紅斑palmar erythemaを系統的検索した結果,白人では66.6%に,黒人11.4%にみられ,分娩後は大多数例において急速に消失し,妊娠時の内分泌環境,とくにエストロゲンの消失に関連があることを指摘し,もつと関心がもたれてよいと言及している。
本邦においては,われわれのしらべた文献上の範囲内では,妊娠時星芒状血管腫の合併についての原著報告はほとんど見当らない。
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