特集 婦人科の救急対策
救急処置を要する婦人科感染症
高田 道夫
1
Michio Takada
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.405-412
発行日 1972年5月10日
Published Date 1972/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204604
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はじめに
性器,泌尿器の感染症が何らかの理由により処置されることなく放置されたり,適切な治療が行なわれなかつた場合には感染巣の拡大に伴い一歩一歩,不幸な転帰を辿るであろうし,さらに敗血症,細菌性ショック,急性腎髄質壊死,腎機能不全などを突発すれば直ちに死に直面することになる。
感染症の救急処置は,1つには死に至る経過を辿りはじめる以前にその道を遮断することを目的とし,もう1つには直接生命の危機にさらされている病態から患者を脱却させるために行なわれる。
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