特集 産科の救急対策
救急対策のこつ
弛緩出血
福井 靖典
1
Yasunori Fukui
1
1日本大学医学部産科婦人科学教室
pp.339-341
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204591
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わが国における母体死亡は欧米に比しきわめて高率であり,その原因の第1位は出血で母子保健上大きな問題になつている。分娩と出血とはつきもので,そのため,産科医は出血に対し相当鈍感になつており,弛緩出血の際,はじめの出血に不注意のため,気のついた時には相当量の出血をさせていることが多い。このなかには避けることのできないものもあるが,かなりのものは予防と適当な処置によつて避けられるものである。そこで弛緩出血の対策について先人の教えと私どもの行なつている方法などを述べることにする。
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