薬の臨床
婦人科領域におけるVitamin Eおよびγ-Oryzanol合剤(Ovasmon)の使用経験
杉山 陽一
1
Youichi Sugiyama
1
1国立京都病院産婦人科
pp.93-94
発行日 1971年1月10日
Published Date 1971/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204346
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はじめに
更年期障害は,一般に年令にもとづく下垂体卵巣系の内分泌異常,すなわち,estrogenの分泌減退と,これによるgonadotropinの分泌過剰などによる内分泌平衡の失調にもとづく一種の自律神経失調症状であり,主としてestrogenの分泌低下によるものと考えられている。また,手術による卵巣摘除後の卵巣機能欠落症状も,同様の機序によりおこると考えられる。
従来これらの疾患に対しては,種々のホルモン製剤が使用されている。たとえば,estrogen製剤,progesterone製剤,androgen製剤あるいはこれらの合剤が使用されてその効果が認められている。これらのホルモン療法の効果は,内分泌平衡の失調を助けるところのものであろう。
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