薬の臨床
後期妊娠中毒症に対するHF−30の使用経験
山内 啓年
1
Hirotoshi Yamauchi
1
1松山赤十字病院産婦人科
pp.763-765
発行日 1970年8月10日
Published Date 1970/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204268
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はじめに
妊娠腎,妊娠浮腫と呼ばれる後期妊娠中毒症はしばしば遭遇する疾患である。これらの治療については従来主として食餌療法に重きをおき,加うるに種々の利尿,降血圧剤が使用されてきた。食餌療法の重要性は今日なお変るところではないが,利尿降圧剤は近年めざましく改良開発され,かつ副作用はほとんどみとめられないばかりか,利尿降血圧効果の大である合理的なものへと進歩してきている。
このたび著者はサイアザイド系降圧利尿剤であるHF−30錠の提供をうけ,後期妊娠中毒症に使用する機会を得たので,ここにその成績を報告する。
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