Japanese
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薬剤の臨床
後期妊娠中毒症に対するChlorothiazideの使用経験
Clinical experience with chlorothiazide in toxemias of late pregnancy
高田 道夫
1
,
吉川 栄
1
,
上野 雅清
1
Michio Takada
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.1015-1019
発行日 1960年11月10日
Published Date 1960/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202316
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Ⅰ.はしがき
妊娠中毒症,就中子癇は今日なお妊産婦における重症な疾患で,その予防並びに治療は重要な課題の一つである。本症の治療には従来より安静,食餌療法を基礎とし,これに種々の降圧並びに利尿剤が使用されているが,最近薬剤の進歩と共にその治療成績も漸次向上を示している。
1957年Novello及びSprague等により合成されたChlorothiazideは,第1図のような構造式を有し,Na,Cl,Kの尿中排泄増加を伴い著明な利尿作用と降圧作用を有するとされ,且つ副作用の少ないため,各科領域の浮腫,高血圧性疾患に利用されている。われわれもChlorothiazide (クロトライド)を後期妊娠中毒症患者に使用する機会を得,著効を認めたのでその成績を報告する。
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