薬の臨床
産科領域におけるCG−201の臨床的検討(第1報)
中津 幸男
1
,
堀口 貞夫
1
,
内藤 忠尚
1
Yukio Nakatsu
1
1同愛記念病院産婦人科
pp.909-912
発行日 1968年10月10日
Published Date 1968/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203950
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はじめに
陣痛開始から児娩出までの分娩時間を左右する因子としては,陣痛の強さ,産道の大きさ,児の大きさ,下降部の廻施の状態等がある。
これらのうち産道の大きさについては,骨産道はレントゲン線による骨盤計測によつて略々分娩予後を推定し得る。しかし子宮口腟壁の伸展性,骨盤底諸筋群の抵抗等については,方法の難かしさもあつて,十分検討されているとはいい難い。しかし,臨床的には,その必要性の大きさの故に,エストリオール製剤,平滑筋鎮痙剤,麻酔の応用等により抵抗を小さくする試みがなされている。CG−201(Piribenzil methylsulfate)は,強い抗コリン作動性と向筋性を持つた鎮痙剤であつて,子宮口開大促進作用が期待されるので臨床的検討を試みた。
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