今月の臨床 ゴナドトロピン--今日の焦点
ゴナドトロピンによる排卵誘発—特にhyperstimulation syndromeについて
石塚 直隆
1
,
成田 収
1
Naotaka Ishizuka
1
1名古屋大学医学部産科婦人科教室
pp.685-696
発行日 1968年8月10日
Published Date 1968/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203924
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I.緒言
最近,わが国においても無月経患者の排卵誘発にhuman menopausal gonadotropin (以下H.M.G.と略す)が導入され,従来不妊症治療上最も困難な問題の1つであつた無月経患者の排卵誘発に画期的な成果をもたらしつつある。
しかし一方,本剤のもつ強力な作用は,しばしば卵巣の過剰刺激を惹起し,腹水を伴う著明な卵巣腫大,あるいはsuperovulationに基づくと思われる多胎妊娠をきたすことが報告されており,本剤使用上解決さるべき重要な問題とされている。
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