入門講座 各科共通
ガラス計量器のえらび方
松村 義寛
1
1東京女子医大生化学
pp.285
発行日 1967年4月15日
Published Date 1967/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917158
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容量分析には種々のガラス計量器が活用されるのは無論のことであるが,臨床検査室では試料の主なものは血液,尿,胃液など体液成分であるので液体の容積の測定は頻繁に行われる操作である。
ガラス計量器が清浄にするのに便であるため繁用せられるが,水に濡れない点とこわれにくいことからプラスチック製品もだんだん開発されて来ている。容積の測定器具を大別して受け用と出し用とがある。受け用とは容器の画線まで盛った液体の容積が表示量となるもので代表はメスフラスコ,メスシリンダーである。出し用は画線に合わせたものを一定の法式によって別の容器に移したときに表示された容積がとりだされるもので,ピペットが代表的である。このような違いがあるのは,ガラス面が水によって濡らされるために起るものであるから,水に濡れないプラスチックでは区別はない。またガラス面をシリコンなどで溌水処理をすればプラスチンク製品と同じことになる。けれども濡れる性質によって検定してあるものは検定し直す必要が起ってくる。
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