薬の臨床
産婦人科領域におけるEmpynaseの使用経験
木村 隆
1
Takashi Kimura
1
1都立荏原病院産婦人科
pp.757-760
発行日 1966年9月10日
Published Date 1966/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203560
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はじめに
分娩後の腟会陰裂傷縫合部腫脹による疼痛は褥婦にとつて軽度の場合は問題ないが,腫脹浮腫がひどい場合や炎症が強い時はかなりの苦痛であることが多い。この治療のために従来はサルファ剤や抗生物質の投与によつて感染防止を計りあとは「創の自然治癒をまつ」のみであり患者の苦痛を緩げるまでにはかなりの時間を必要とした。
1836年Purkinje,Pappenheimにより蛋白分解酵素trypsinが発見されて以来,種々の蛋白分解酵素が見出されさらにTillet1)Macforland2)などにより1949年項より,次第に詳細が解明され開発されてきた。
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