Japanese
English
臨床
わが教室における最近10年間の卵巣腫瘍の臨床統計的観察
Statistical and clinical observations of the ovarian tumors for the past 10 years in our clinic
古賀 康八郎
1
,
山田 衛
1
,
中並 賀典
1
,
滝口 洋司
1
Kohachiro Koga
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.558-564
発行日 1966年7月10日
Published Date 1966/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203520
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
卵巣は,人体臓器の中で最も多種多様の腫瘍を発生するばかりでなく,その腫瘍は,形態的あるいは機能的にも,きわめて複雑多彩な様相を呈し,2つ以上異種の腫瘍を合併混在することもまれでない。したがって,卵巣腫瘍は,形態の差異による分類のほかに,組織発生,臨床経過,組織所見,内分泌機能の有無などにより,従来からMeyer1),Novak2),Willis3),Herbut4),Hertig5)などにより,種々の分類がなされてきたが,見解の一致をみない点が多く,現在なお未解決の問題も少なくない。
わが国においても,樋口6)の全国統計のほか,行森9),中山10),佐藤11),森田12)の統計的観察,滝13),加来14)の研究報告など,種々多くの統計や検討が加えられているが,いずれもその分類に多少の差異がある。しかし,これは卵巣腫瘍の複雑多彩な性格を示す当然の結果と思われる。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.