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婦人科 婦人科領域における腫瘍・浮腫
腫瘍・1
わが教室10年間の絨毛上皮腫の統計的観察
Statistical investigations into chorionepithelioma during the past ten years in our clinic
前田 一雄
1
,
豊田 明
1
,
松本 道雄
1
,
荒木 勉
1
,
池田 盟男
1
Kazuo Maeda
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.739-744
発行日 1962年10月10日
Published Date 1962/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202680
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はじめに
いわゆる絨毛上皮腫(以下絨腫)が早期に転移を起しやすく,きわめて高い死亡率を示すことは周知の事実であるが,この疾患に対して子宮癌のように一般の関心が深くなかつたことも否めない事実である。なるほど絨腫の頻度は子宮癌ほど高くないが,欧米に比して,わが国を含む東洋諸国においてはかなり多い疾患である。われわれは1951年1月より1960年12月までの10年間に九大産婦人科学教室において治療した絨腫について統計的観察を行なつた。
絨腫の組織学的分類についてはNovakがEwingの分類を取り入れてSyncytial Endo—metritis (以下SE) Chorioadenoma destruens(以下CA)およびChoriocarcinoma (以下CC)の3種類に分類したが,これは予後との関係から合理的な分類として支持するものが多い。
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