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藥の臨床
不正子宮出血に対するトランサミン及びイプシロン(抗plasmin剤)の止血効果ならびにその適応について
Hemostyptic effect and the indication of"Transamin"and"Ipsilon"(antiplasmin drug) on atypical uterine bleeding
野田 克巳
1
,
小林 章甫
1
,
若山 昭彦
1
,
佐久間 康夫
1
Katsumi Noda
1
1岐阜大学医学部産婦人科学教室
pp.237-240
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203451
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はじめに
1954年抗plasmin剤ε—Aminocapronic Acid(イプシロン)が開発され,その効果が臨床面で実証されて以来,繊維素溶解現象に対する関心は各方面にわたり格段に高まつた。
われわれはすでに機能性子宮出血に対するイプシロンのすぐれた止血効果ならびにその利点について述べ,その止血機序に関する見解を発表1)した。今回,さらに別種の抗plasmin作用を有するJrans−1—aminomethyl-cyclohexane−4—carho—xylic acid (トランサミン)が発見されたので不正子宮出血に対するこの止血効果を検べると共に,過去3ヵ年間,われわれの外来において抗plasmin剤をもつて治療した不正子宮出血の症例をも資料に加えて,抗plasmin剤が止血作用を発揮する上に必要な条件等を検索,吟味したので,それらについて述べてみたいと思う。
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