MY THERAPY in series・22
陰部神経麻酔におけるコバツク針の応用
長内 国臣
1,2
1横浜警友病院
2慶応義塾大学
pp.485
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203070
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1.陰部神経麻酔と無痛分娩
無痛分娩を志す人が,はじめて行う方法が,この陰部神経麻酔である。陰部神経の根幹を麻酔して,腟管の下1/3を支配している領域の麻痺を得るためである。これにより,娩出時の会陰の痛みは消褪して,いわゆる無痛分娩ができる。
この麻酔法は無痛分娩のうちでも,とくに安全なものとして推奨されているので,最も無難なものとして多くの人により行われている。ところが,効果の点が不定で,例えば90%きいたという人もいれば,50%という報告もある。これは,会陰の奥にある陰部神経幹に,うまく薬液が浸潤出来たか,どうかできまつてくる。そこで,いろいろテクニックが検討されてきた。
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