特集 産婦人科麻酔の問題点
麻酔法--私はこうやつている
陰部神経遮断麻酔
川上 博
1
Hiroshi Kawakami
1
1東京女子医科大学産婦人科
pp.266-267
発行日 1971年3月10日
Published Date 1971/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204377
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Ⅰ.目的と適応の選択
(1)娩出期の無痛法として(2)骨盤底筋群の弛緩法として利用する。
陰部神経の知覚支配は腟下半と会陰部の範囲に限られ,従つてこの遮断による無痛効果は分娩第2期の後半,すなわち児頭が骨盤底に達してから会陰を通過する期間のN.Pudendusによる痛覚伝導の遮断による効果のみである。
子宮筋,すなわち陣痛による疼痛,および頸管拡大時の疼痛のように交感神経および副交感神経によつて伝達される疼痛に対しては全く無効であることを念頭におくべきである。
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