特集 麻酔分娩
陰部神経麻酔
川上 博
1
1東京女子医科大学
pp.17-20
発行日 1969年4月1日
Published Date 1969/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203726
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分娩時の疼痛 分娩時の疼痛は分娩第工期と第2期の疼痛が主なものである.このなかで分娩第1期の疼痛は主として陣痛,すなわち子宮体部筋肉の収縮によるものと,子宮下部および子宮頸管の伸展ならびにその周辺の神経の圧迫によるものである.
子宮体部筋肉の収縮,すなわち陣痛が起きれば何故に疼痛が起こるか,詳細な過程は不明であるが,この子宮体から発生する疼痛の衝撃は子宮頸部の側方に存在する骨盤神経叢(フランケンホイゼル神経叢),下腹部神経叢,上腹部神経叢および腰部ならびに下胸部交感神経鎖を通って第11および第12胸部脊椎神経後根から脊髄に入っている.
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