Proposal
綜合科の提唱と一般医の会の意義
浦田 卓
pp.767-769
発行日 1963年10月10日
Published Date 1963/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202896
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戦後医学の進歩と専門化の深化 二十世紀も後半にはいつてからの医学の進歩は,じつにめざましい。まるで"連鎖反応的"というか,"自己触媒的"というか,爆発的な様相を示している。
一方,ひとりの人間のもち時間にはかぎりがあり,またその能力にも限度がある。したがつて,もし世界の医学の第一線を追いぬくとまでいかなくても,これに追従してゆこうとならば,自分の専門とする分野のなかの,またもう一つ狭い部門での研究に,集中的な努力を傾けなければならないりくつである。べつの表現をすれば,他人の分野のことなどにかまつていては,自分のごく狭い部門においてさえ,世界の第一線に追いつくことは,とうていできないという有様である。
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