Japanese
English
研究 Clinical Research
円靱帯腫瘍について
Tumor of round ligament of uterus
小坂 清石
1
,
広井 正彦
1
Kiyoshi Kosaka
1
1新潟大学医学部産婦人科教室
pp.635-642
発行日 1963年8月10日
Published Date 1963/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202863
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緒言
女性性器支持靱帯特に子宮円靱帯より発生する腫瘍は比較的稀であり,手術するまでは他の腫瘍,例えば卵巣嚢腫やヘルニアと誤診され術後はじめて円靱帯腫瘍なることに気づくか,あるいは他の疾患で手術時偶然に本腫瘍の存在することを発見することが多い。
円靱帯腫瘍に関する報告は,Walter,Virchow1)(1805)の38才婦人の右側円靱帯に発生した石灰化筋腫をもつて最初とし,そののち多数の報告をみるに至つた。わが国では,深田2)(1912)の線維筋腫の報告を初めとし,今日まで20例前後の報告をみているにすぎず,Engel3)(1951)によれば従来の報告例は200〜400例とされている。
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