編集室提言 Proposal
損をする原稿・二三の提案
遠
pp.548
発行日 1963年7月10日
Published Date 1963/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202847
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読みづらい原稿はいろんな点で損なようである。原稿用紙の箱を無視したものだと正確に字数がわからず,内容を吟味するより先に敬遠したくなる。雑誌一号分の総頁というものは当然のことだが社の方で決めてある。雑誌だからといつて,あるだけの原稿はみな吸収する訳にゆかない。そればかりか印刷技術上,規定の頁数にぜひとも調整せねばならない。字数を読み兼ねる原稿はこの点で困りものである。長すぎる原稿もそうである。
鉛筆書きの原稿もいけないが,頁数を書いてない原稿にも間違いは生じ易い。綴じてないなど論外である。能筆すぎるのにも困惑する。ことに術語と横文字ははつきりしてほしいとつくづく思う。編集者も印刷工も医学の門外漢だと考えていただいていい。読み難い字を読むのは商売ではあるが,筆者としても余り間違いは惹き起したくないと思われるはずである。横文字はなるべくタイプ文字にしていただけるとありがたい。
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