Japanese
English
臨床研究
妊婦バイ毒の治療成績
Results of the treatment of syphilis in pregnant women
藤井 久四郎
1
,
寺門 運雄
1
,
吉村 博光
1
,
溝田 純人
1
,
齊藤 幹
1
,
八木 文夫
1
,
助川 幡夫
1
,
平野 俊雄
1
,
神山 善三
1
,
矢後 謙次
1
Kyushiro Fujii
1
1東京医科歯科大学産科婦人科学教室
pp.387-398
発行日 1961年5月10日
Published Date 1961/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202420
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.緒言
近年のバイ毒は潜伏梅毒,殊に血清抵抗性のものが殆んどで顕症バイ毒はみられなくなり,それに従つて治療にも種々検討が加えられて来たが,妊婦梅毒については妊娠・分娩という特殊な事情があり,更に母体の治療と同時に胎児えの感染予防ないしは母体内で感染した先天バイ毒児の治療という一般とは異つた特殊の問題がある。
これについては昭和26年の第3回日本産科婦人科学会総会の宿題報告「妊婦バイ毒の治療」において中島教授が詳細な研究を発表され,その後も同教室及びその他より数々の報告があり,又昭和34年の第15回日本医学会総会には沢崎教授によりアンケート形式にて全国から集計された成績の発表があつた。われわれもこの妊娠,分娩及び胎児えの影響という特殊な点に注目して妊婦バイ毒の治療を行つており,極く少数例についての経験ではあるが報告する。
Copyright © 1961, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.