Japanese
English
臨床研究
臨床的にみた授乳と性機能との関連
Clinical Study on the Correlation between Lactation and Ovarian Function
藤井 久四郎
1
,
征矢 嘉行
1
,
熊坂 高弘
1
,
鑓田 進一
1
,
平野 俊雄
1
,
寺門 運雄
1
,
上野 清則
1
Kyushiro Fujii
1
1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室
pp.233-238
発行日 1959年3月10日
Published Date 1959/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201920
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緒言
授乳を長く続けていると,経験上しばしば卵巣機能の回復が遅れて無月経と子宮の萎縮が起る。いわゆる授乳性萎縮である。一般に授乳が長期にわたるとき,或いは乳汁分泌の良好なものほど,無月経の期間が長い傾向がある。しかしその本態についてはまだ不明の点が少なくない。われわれの教室の落合,他(1953)は既に授乳婦人477例につき統計的に観察したが,更に細かい点を明らかにする目的をもつて,このたびの調査に於いては授乳婦人につき,基礎体温を中心にして,子宮内膜及び頚管粘液所見などを観察し,特に泌乳状態を詳細に検討することにより,授乳期に於ける性機能の静止状態とその回復過程とについて,臨床的に追及しようと試みた。
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