Japanese
English
実験的研究
尿中Gonadotropinの研究(予報)—殊に尿中蛋白の濃縮並びに其の電気泳動に就いて
Studies on urinary gonadotropin
藤井 久四郎
1
,
助川 幡夫
1
,
矢後 謙次
1
,
熊坂 高弘
1
,
田中 寿一
1
,
宮本 璋
2
,
尾崎 崇
2
,
鈴木 弘子
2
Kyushiro Fujii
1
1東京医科歯科大学産婦人科学教室
2東京医科歯科大学生化学教室
pp.1071-1072
発行日 1960年12月10日
Published Date 1960/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202328
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
著者等は先にGonadotropin (G)製剤であるHypohorin (下垂体性G)(帝蔵)とSynahorin(混合性G)(帝蔵)及び初期並びに末期の胎盤性G精製末について電気泳動を行い,更に生物学的反応を検索し,Gの成分が同時平行泳動を行つた人血清のほぼβ位に近く現われることを認めたが,更に人尿中のGについても電気泳動を行い,併せて生物学的反応により其の性格の検討を加えたので報告する。
尿中Gの測定には種々の方法があるが原尿そのままではGの含有量が少なく,又毒性が強いのでそのままで生物学的検定に応用することができず,其の為尿中Gの収量を上げる為にはこれを如何に濃縮するかが問題となつていた。即ち一般に尿中物質を濃縮しようとする時にはその濃縮操作に随伴して当然他の物質,例えば塩類,尿素其の他が同時に濃縮されるので,所期の成分例えば蛋白等はその為に変性を起すことも十分考えられ,これらの理由から尿中の少量物質就中蛋白の分離濃縮は吸着法の他に適当な方法がなかつた。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.