Japanese
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薬剤の臨床
分娩誘発剤デリバリンの使用経験
Experience with an oxytocic "Deliverin"
宮尾 益昭
1
,
後藤 司郎
1
Masuaki Miyao
1
1新潟大学医学部産婦人科教室
pp.1011-1013
発行日 1960年11月10日
Published Date 1960/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202315
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Ⅰ.緒論
われわれは分娩の際種々の適応により屡々分娩誘発或いは陣痛促進を図らねばならぬ場合に遭遇する。かかる場合には出来るだけ早期に且つ母児への影響を少なくして分娩を終了せしめる必要のあることはいうまでもない。かかる目的の為従来多くの方法が試みられているがそれぞれ一長一短で未だ安全且確実なる方法は発見されていない。
1954年R.L.Pehrson1)は分娩誘発並びに陣痛促進の目的にエルゴメトリン0.02mgr,塩酸キニーネ25mgr,塩酸パパベリン10mgrを1錠とし1時間に1錠6回服用せしめ無効例には2乃至3回反復使用して260例中83.5%の成功率を示したと報告している。本邦に於いても河野2),安井3),伊藤4)等が追試を行いそれぞれ本剤の優秀性を報告している。われわれも同じ処方のデリバリン錠の提供を受けたので少数例ではあるがその使用結果について述べる。
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