Japanese
English
薬剤の臨床
「シノミンナトリウム」の腟散布療法
Vaginal dusting therapy using Sinomin-Na
稻葉 芳一
1
,
伊藤 郁夫
1
,
小林 幸代
1
,
松下 洋一
1
,
大野 義彦
1
,
宇井 多久美
1
,
森川 重正
1
Yoshiiti Inaba
1
1名古屋市立大学医学部産婦人科学
pp.515-518
発行日 1960年5月10日
Published Date 1960/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202209
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近年新しい抗生物質の登場によつて,臨床応用の減退したかに見えるサルファ剤も,抗生剤の激しい副作用,耐性菌の出現,菌交代症等の問題から再び治療界に於ける認識が深まると共に,化学製剤であるだけに今後の限りない発展も期待され,特に長時間有効血中濃度を保持する新サルファ剤の出現と相俟つて再検討されつつある。当教室員藍田等は既に長時間有効血中濃度を保持し,且つ抗菌スペクトルの広い新サルファ剤「シノミン」末の腟散布療法の治療成績を発表したが「シノミン」末にはpH7.0以下では局所剤としての重要条件である易溶性に欠けると云う難点があつた。今回われわれは溶解度の非常に高い「シノミンナトリウム」の提供を得たので,その腟内散布療法を試み「シノミン」に優る治療成績を得たので報告する。
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