Japanese
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薬剤の研究
月経困難症および妊娠悪阻に対するPerphenazineの使用経験
Treatment of dysmenorrhea and hyperemesis of pregnancy with perphenozine
佐藤 友義
1
,
大塚 健一
1
Tomoyoshi Sato
1
1岩手医科大学産婦人科
pp.51-53
発行日 1959年1月10日
Published Date 1959/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201886
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最近人工冬眠や精神病の治療をはじめ,各科領域の神経遮断的療法に,いわゆる神経安定剤が広く用いられているが,A. Cerlettiはいわゆる神経安定剤といわれている薬剤を次の3種に区別している。すなわち (1) Formatio reticularis (網様体)にある賦活系に抑制的に作用するPhenothiazine系のChlorpro-mazine (2)間脳と中枢の交感神経中枢に対する皮質性抑制作用を強化するRauwolfia Alkaloid系のReserpin (3)自律神経には作用せず,大脳内Synapsisのみに作用するMeprobamate系のいわゆるTranquilizerただしChlorpromazineおよびReserpinは,ともに中枢性には交感神経抑制作用をもつているが,末梢に現われる作用は異つており,Reserpinでは迷走神経興奮,Chlorpromazineでは交感神経抑制の状態として現われる,これら薬剤はわが産婦人科領域においても強化麻酔,月経時障害,更年期障害および更年期障害様症候群などの自律神経失調状態,妊娠中毒症(悪阻,子癇発作の予防,抑制)などに賞用されている。
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