Japanese
English
薬剤の臨床
妊娠悪阻及び"つわり"に対するThioctic Acid並びにperphenazineの使用経験
Treatment of Hyperemesis Gravidarum by Thioctic Acid and Perphenazine
秋本 若二
1
,
鈴木 四郎
1
,
本渡 劦
1
Yoshiji Akimoto
1
1岡山赤十字病院産婦人科
pp.495-498
発行日 1959年6月10日
Published Date 1959/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201974
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I.緒言
妊娠悪阻及び"つわり"に対する治療は古来幾多の方法が行われて来た。終戦後は人工妊娠中絶の流行によつて,本症の治療対象が甚だ少くなつていたが,世情の安定につれて,再び治療を希望する者が著しく増加して来た。これに伴い,治療剤として新しい薬剤が次々と登場しつゝある。
最近,われわれはPerphenazine及びThio-ctic Acidの提供を受けたので,両剤をそれぞれ同一時期の患者に使用し,その効果発現の状況を比較検討する機会を得た。勿論,短期間の,しかも少数例の実験であるから,この結果をもつて,直ちにおのおのの"つわり",悪阻に対する効果を云々する意図もないし,又出来もしないが,より効果的な治療への参考資料の一端ともなれば幸いと考える。
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