Japanese
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特集 麻酔の進歩
産婦人科領域に於ける持続的腰椎麻酔法
Continuous spinal anesthesia in obstetrics and gynecology
大川 昭二
1
Shoji Okawa
1
1関東逓信病院産婦人科
pp.1001-1008
発行日 1957年12月25日
Published Date 1957/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201683
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緒言
Lemmon16)17)(1940)によつて始めて紹介された持続的腰椎麻酔法は単独腰麻法のいくつかの欠点を克服したが彼の紹介したMalleable NeedleTechnicにも2〜3の欠点がある。その後FoldesのContinuous drop Method3)(1944)を経て同年Tuohy36)37)は特殊のNo.17guage 8 cmHuber point Needleを考案しこれを通じて3 1/2F.Urethral Padiopaque Catheterを入れる事によってLemmon原法の欠点を補い,更にBoals2)はUrethral catheterに代るにPolye-thylene tubeを使用して略々完成の域に到達せしめSaklad24)(1947)は本法を使用してCon-tinuous Subarchnoid Anesthesiaへと発展せしめた。わが国では藤田6)7)の研究があり産婦人科領域では篠田33)の子宮癌10例に対する報告がみられる。近時吸入麻酔法が非常に普及したとはいえ産婦人科領域では手術部位が下腹部に限定されている特殊性から単独腰麻法,頚仙骨硬膜外麻酔法,脊髄硬膜外麻酔法等のConduction Anes-thesiaの優秀性は今更申すまでもなく,また設備費用手技の簡易性等の点からも吸入麻酔に優る幾多の利点が認められている。
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