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臨床研究
産婦人科領域に於ける流血酸素量の連続測定に関する研究—第2編 婦人科手術に於ける流血酸素量の連続測定に関する研究
Studjes on the sucessive determinations of circulatory blood oxygen in obstetrics and gynecology
中尾 昭
1
Akira Nakao
1
1名古屋大学医学部附属病院分院産婦人科
pp.817-828
発行日 1957年12月10日
Published Date 1957/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201649
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第1章緒言
婦人科疾患患者の手術時に於ける病態生理並びに偶発事故防止のため,術前,術中,術後の流血酸素飽和度の測定は緊要事項であるに不拘,測定方法の不備のため,婦人科領域に於ける手術時の流血酸素飽和度の推移を連続測定した報告は殆んどなく,特に種々の婦人科手術に対する系統的業績は,全く皆無に等しい現況に鑑み,私は本研究を企図し,先ず第1編に於いては,流血酸素飽和度の測定法を種々検討し,非観血的流血酸素飽和度連続測定法としては,Wood及びGeraciの改良Ear Oximeter法によることの最良であることを確認すると共に,本器を試作し,同試作Oxime-terに対する種々基礎実験を行い,本器の臨床応用を可能ならしめた。依って,本編に於いては同試作Oxlmeterを使用し,各種婦人科疾患患者の術前,術中,術後及び各病日に於ける流血酸素飽和度を連続測定し,手術侵襲の飽和度に及ぼす影響を系統的に観察すると共に,酸素吸入実施時に於ける変動状況をもあわせ観察し,未だ未解決であったこの方面の病態生理の解明に資すると共に,偶発事故防止上にも重大意義を認めたので茲に報告する。
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