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最近の血液ガス分析装置の特徴は必要とする検体量を微量に抑えていることであり,たかだか,100μlの検体量でPo2, Pco2とpHの同時測定を可能にしている。血液の酸素運搬について定量的なデータを求め,ヘモグロビンの酸素解離曲線も得ようとするためには,さらに同一血液の酸素含有量とO2 capacityを測定しなければならない。それには分析に必要な検体を可能な限り微量に抑えることが望まれる。血中酸素含有量測定法の中で,Van Slyke法は直接測定を行えることで絶対値を得るのに不可欠であるが,その必要とする最少の検体量は文献でみる限り30μlである4)。一方,1940年に提案された分極電極による方法2)は,被覆Po2電極3)がdropping mercury electrodeに代わって使用されるようになってから,安定性も加わり原理的に検体を超微量に抑えることを可能にした。その他,被覆Po2電極法をVan Slyke法と比較した時の特徴は,1)特別な訓練を必要とせず短かい時間に測定が簡単に行える,2) Po2測定と酸素含有量の測定が同一の装置で行える,3)亜酸化窒素など麻酔ガスの影響を受けないなどがあげられる。以上の利点に加えて,Severinghaus Pco2電極を併用することによって炭酸ガス含有量の測定も同時にできる8)こともあって,ここでは分極電極法による超微量血液中の酸素含有量の測定法について述べる。
A simple method was developed to determine the oxygen content in an extremely small amount of blood. The oxygen combining with the hemo-globin was released by mixing the blood with the potassium ferricyanide and saponin solution. Then, the Po2 in a mixed solution was measured with a commercially available oxygen electrode and the oxygen content was calculated from the Po2 together with the solubility coefficient accord-ing to the Henry'slaw.
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