原著
不妊症及び卵巣機能異常の腔細胞像の周期性変化
斎藤 淳一
1
1鳥取大学医学部産婦人科教室
pp.749-758
発行日 1955年8月10日
Published Date 1955/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201224
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緒言
腔内容細胞成分が性機能と共に変化する事は,Papanicolaou (1933)1)4)の報告以来多くの研究により次第に明らかにせられ,余も正常成熟婦人について基礎体温曲線,或はPregnanediol定性反応と共に本細胞所見の連続検査を行つて正常周期に於ける変化を明らかにした。本検査を連続的に行う場合に,排卵日の確実な判定は困難であるが月経周期に伴う卵巣の活動状態を推定する事は可能である事を先に報告した5)。本編では卵巣機能不全,不妊症の連続検査を施行した結果を報告する。
本検査法により判定し得る事は,主としてステロイドー性ホルモン,或はその相互間の活動状態であるが,此処には卵胞ホルモン及び黄体ホルモンについて考察を加える。
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