症例研究
上肢奇形と口蓋破裂を伴った新産兒奇形の1例
庄司 冏
1
,
山田 武男
1
,
倉持 利男
2
1東北大学医学部産婦人科教室
2東北大学医学部病理学教室
pp.530-532
発行日 1955年4月10日
Published Date 1955/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201183
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新産児奇形に関する報告は多数見られるが,四肢奇形に関する報告は比較的稀であつてDoerf-fer1)によれば,70年間に僅かに14例の報告を見るのみであると云う。本邦に於ける四肢奇形としては.伊藤2)の左側前腕欠損,野村3)の左半腕症及び無脚症,伊4)の左上肢欠損,陶守5)の四肢欠損等の各1例及び片倉6)のPhocomelieを来せるものと,両側傾前腕発育不全及び両足下肢発育不全の2例を見る。其の他,DoerfferのPhocomelie,E.Redenz7)のbrachiale Amelie等が見られるに過ぎない。
我々は妊娠7ヵ月の死産胎児に,前腕骨,手掌骨,及び手指骨欠損と,口蓋破裂を伴つた1例を経験したので報告する。
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