診療室
人工造膣術,殊にシュウベルト氏手術治驗
益田 壽
1
,
末廣 泰祐
1
1鹿兒島醫科大學産婦人科教室
pp.347-349
発行日 1953年6月10日
Published Date 1953/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200854
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腟缺損症とて必ずしも性的缺損でないから本疾患・殊に其先天性の者であつて,成熟期に達してる婦人では啻に人生の2大慾望の1を充たし得ないのみか,精神的の影響はより大きく,自己の不運を託ち,世を呪い,人を憾み,悶々の極あたら1命をも擲つに至ることさえある。だから斯かる奇形を除去して患者を精神的打撃より解放さし,以て性的生活を可能ならしめ,能う可くんば擧児の希望さえも獲得せしめんと努力した先入が寡くない。曾て町野教授は本症にSchubert法を應用した6治驗例を報告しているが,其後同教授執刀の下に行われた6治驗例を更に迫加報告するに當つて先ず諸造腟術の大要を記述することとする。
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