座談会
産婦人科領域に於ける日常各種診斷法の再檢討
橋爪 一男
1
,
堤 辰郞
2
,
林 敏郞
3
,
藤井 吉助
4
,
抽木 祥三郞
5
,
水口 章
2
,
久慈 直太郞
5
,
眞柄 正直
6
1日大
2東京
3濱田病院
4昭和醫大
5東京女醫大
6日醫大
pp.274-279
発行日 1952年6月10日
Published Date 1952/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200639
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橋爪 次に「フライの陣痛最大數」1928年にウォルターフライの出しました陣痛最大數というものについて何か御説はありませんでしようか。藤井さん如何です。
藤井 御指名にあずかりましたので申上げますが,このフライの陣痛最大數,この第一文字から私は變だと思います。何故變であるかと申しまするというとフライの最高陣痛數,或は陣痛最大數というんですが,どうも記憶ははつきりしませんけれども初産婦であれば破水してから150以上195あたりだと思いまするが,經産婦だというと破水してから100以上150,間違つておるかも知れませんが,そういつたくわしいことは申上げませんけれどもこういうのが破水してからの基礎になつております。臨床上重要視されておるのは破水してから初産婦なら200以上乃至295,經産婦なら150以上195,こういうふうに最大數というのは私は巾があるべきじゃないかと思うんであります。それからもう一つはフライの最大陣痛数に對して皆様方の考えがちよつとおかしいんじやないかと思うんであります。というのは,最大陣痛數以内において生まれることは事實であります。私も600例程一つ一つ陣痛を測ってみたのでありますが,大體フライ氏のいう通りであります。
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