診療室
産婦人科觸診法の再檢討2題
安藤 畫一
1
1慶大
pp.36
発行日 1951年1月10日
Published Date 1951/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200433
- 有料閲覧
- 文献概要
1.産婦人科腟診の強化法
觸診,殊に腟診は婦人科に於ける日常檢診法中の主位を占むるものであるが,その檢診的效果は腟及び子宮腟部と腟周園の骨盤結合織とに於ける性状を知り得るに過ぎないとされている。從つてこの不備を補充するために,外診の添加によつて腟腹(双合)診が考按され,尚お進んで視診の擴大強化である,子宮卵管造影法が重要視さるるに至つたのである。然るに今一つ「腟診その者の檢診的效果を強化する法」のあることが,多くの臨牀家から無關心事とされていることは遺憾である。腟診效果を強化するためには,次の2條件を必要とする。
1.腔診手の指頭を可及的に深く壓入すること 2.腟診上肢の肘を固定することによつて,指 頭の壓込を確保し,以つて指頭の動きを專 ら觸診のみに費すこと
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.