論述
蛋白缺乏性貧血の再檢討
平出 順吉郞
1
1公衆衛生院
pp.225-230
発行日 1950年3月15日
Published Date 1950/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905498
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まえがき
"榮養失調症,大出血,胃癌などにみられる蛋白缺乏の場合には體蛋白の消耗を反映して血液蛋白の減少がおこる。低蛋白血ならびに貧血の両者がその主要所見である。しかしその中でも,少くも缺乏の初期ないし中等症においては,(從來の豫想に反して)貧血の方が低蛋白血に比してはるかに鋭敏でありまたはるかに恒定的である點においてもつとも有意義な血液指尺である。"1,2)
これは我々が少なからぬ機會に榮養失調症患者をはじめ多數の低榮養者について實測した成績とさらに多くの先人のデータに檢討を加えた成績にもとずいて到達したところの結論である。
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