外國文献抄録
—Milton J.Serwer—エストロゲン過剰症と其の治療,他
pp.38-39
発行日 1952年1月10日
Published Date 1952/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200577
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過去20年間Estrogen低下症が研究され主にEstro-gen に依る治療が行われて來たが、此の様な場合Estr-ogen體中量が高い例が多く,此れは各年代に起り月經閉止期にも有り得るものである。其の症状としては1)月經困難症主に頭痛2)乳房の緊張増大3)月經周期並に血量の變調4)排卵抑制の結果の不妊症などを訴え患者は時に緊張不安の甲状腺亢進様状態を時に甲状腺低下症様状態を示している。腟分泌物のpHは低く4-4.5を示し少数の白血球細菌を含み上皮細胞は鯖状又は角化細胞を含んでいる。腟壁は襞が多く會陰部の筋肉は緊張し基礎體温表は無排卵性のカーブを示している。治療としては甲状腺剤でこれは甲状腺低下状態に用いられる最も良いのはMéthyltestosteroneで1日に10mg經口的に用いられる。此れで副作用の生じるものにはProg-esteroneを週2-3回,10〜20mg筋注し效果が表われて來れば經口的に25〜50mg與える方法も用いられる。ProgesteroneもTestosteroneも全月經周期に亘り持續的に投與する事に依り最良の效果が揚げられる様に思われる,そして長期間醫者の理學的檢査と觀察を必要とするものである。エストロゲン過剰症の根據が薄弱のように思われる。
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