原著
とのさま蛙を使用する妊娠反應(定性及定量)に就いて(第1報)
綾 延明
1
1鳥取大學醫學部産婦人科教室
pp.482-486
発行日 1951年12月10日
Published Date 1951/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200557
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緒言
最近數年間に試みられた妊娠診斷法は,10數種類に及ぶが,それ等の大部分は尚検討の餘地を残すものと思われる。
然るに,1947年Maininiによつて報告された雄ヒキガエル(Bufo arenarum Heusel)に依る妊娠反應は多くの特長を有し,1948年以來吾國に於ても追試が相次いで行われて,その優秀性を實證する事が出來たが,これらの大部分はヒキガエルに關するものであつて,吾々にとつてもつとも入手容易なトノサマガエル(Raua nigromacula—ta Hallowell)についての詳細は僅か神保,藤本大畠等の報告を見るのみであつてしかもこれについての定量的検索は殆どなされていない。本反應の特長の一つである簡易性,經濟性からすれば,トノサマガエルの使用はより一層合理的であると考え,基礎的資料の蒐集及び定量實驗に着手した
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