速報・予報
卵胞ホルモン腟坐藥の臨床効果について
齊藤 幹
1
1東京大學醫學部産科婦人科學教室
pp.108-110
発行日 1951年3月10日
Published Date 1951/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200458
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腟粘膜より種々な物質が吸收される事は周知の事實であるが,之を婦人科疾患の治療に應用しようとする試みは以前から行おれていた。性ホルモン特に卵胞ホルモンも腟粘膜から吸收される一物質であり,且化學的にも比較的に安定性を有している關係から共の經腟投與が該ホルモンの缺乏に基く或種疾患に有効であろうとは容易に考えられる事である。
卵胞ホルモンの經腟投與を甫めて實驗的に行つたのはMilan Beger (1935)で,去勢白鼠を用い經皮投與を對照として發情量を比較した結果,經腟吸收率は皮下注射の12倍の効果がある事を認め,和田氏(1936)は去勢マウスを用いて之を追試し約6倍とした。
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