綜説
子宮癌レントゲン深部照射に依るアミノ酸代謝
根本 孝
1
1東京大學産科婦人科學教室
pp.111-112
発行日 1950年3月10日
Published Date 1950/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200327
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子宮癌レントグン深部照射に依るアミノ酸代謝に關する報告は絶無と言つてよく唯アミノ酸窒素消長に就ての報告を見るのみで,以下述べる事は主として窒素代謝異常に關するものである.
文献を通覽するに,初期に於ける本研究の目的は放射線療法の患者に及ぼす全身的檢索にあつたので當時は主として尿中窒素域分の研究より全身新陳代謝の状況を窺わんとする者が多く,次で血液の研究より臟器組織乃至腫瘍の窒素代謝に及ぼす影響に就ての研究に進み,更に放射線障碍作用の根本理論を明かにしようとして蛋白體自身に及ぼす影響に就ての研究を見るに至り,尚近年低蛋白血症の問題が再檢討され,この方面の研究が注目を引くに至つている.
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