--------------------
胞状鬼胎娩出後長年月を經過して發生した絨毛上皮腫例
村山 文子
1
1熊本市八幡町内野病院
pp.389-390
発行日 1949年10月10日
Published Date 1949/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200264
- 有料閲覧
- 文献概要
本症の潜伏期というのは妊娠中絶或は分娩より腫瘍發生迄の間をいう.長潜伏期を確認するにはその間幼若流産の有無,胞状鬼胎娩出の有無,或は診斷に誤謬なきやに就き考察すべきである.
例えばNovakは20年の潜伏期例を報告し,後に至りこれは肉腫の誤診なりと訂正しMarch—and,Everkeは13年の長潜伏期例を報告したが,後の調査で,短時日前に胞状鬼胎を排出せることが明白となり訂正した.私の例は,是等の點を精細に檢討しでみて,胞状鬼胎排出後8年11月にして,絨毛上皮腫を發生した例を經驗したので,茲に報告する.
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.